赤ちゃんが1歳になる頃、成長が著しく、身体も心も大きな変化を迎えます。しかし、この時期は免疫力がまだ完全ではないため、病気にかかりやすい時期でもあります。特に入院のリスクが高くなる病気もあり、親としてはその原因を理解し、適切に対策を講じることが大切です。この記事では、1歳ごろにかかりやすい病気と、入院の可能性が高くなる理由について詳しく解説します。
1. 免疫力が未発達な1歳児
1歳の赤ちゃんは、まだ免疫システムが完全に発達していません。生まれてから約6ヶ月間は母乳やミルクを通じて得られる免疫(母子免疫)が大きな役割を果たしていますが、1歳を過ぎるとその免疫は減少し、自分の免疫力を高める必要があります。このため、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱く、病気にかかりやすくなるのです。
2. かかりやすい病気
風邪やインフルエンザ
1歳児はよく風邪やインフルエンザにかかります。特に集団保育が始まると、ウイルスに感染する機会が増えます。風邪の症状は咳や鼻水、発熱などで軽度な場合もありますが、時に合併症を引き起こし、入院が必要になることもあります。
手足口病
手足口病は、特に1歳から2歳の子どもに多く見られます。発熱や口内に水泡ができる症状が特徴ですが、重症化すると脱水症状を引き起こし、入院を要する場合もあります。
RSV(呼吸器合胞体ウイルス)
RSVは、1歳以下の赤ちゃんに重症化しやすいウイルスです。呼吸器系に感染し、喘鳴や呼吸困難を引き起こすことがあります。特に生後6ヶ月未満の赤ちゃんや、免疫力が低い子どもは入院が必要になることがあります。
鳥インフルエンザやノロウイルス
風邪やインフルエンザ以外にも、食事や触れたものから感染するノロウイルスや、まれに流行する鳥インフルエンザなどのウイルスも、1歳ごろにかかりやすい病気として注意が必要です。これらも特に免疫力が未発達な時期に影響を受けやすいため、手洗いや衛生管理を徹底することが予防につながります。
3. 入院リスクが高くなる理由
体調の急変
1歳児は体調が急激に変化することが多く、病気が進行すると一気に重症化することがあります。例えば、風邪やインフルエンザの初期症状が軽く見えても、気づかぬうちに肺炎を引き起こす場合があります。このように、病気が急激に悪化することで、入院が必要になるケースが増えます。
免疫力の未発達
前述のように、1歳児は免疫力が完全には整っていないため、感染症にかかると長引いたり、重症化したりすることがあります。例えば、呼吸器感染症や胃腸炎が悪化すると、呼吸困難や脱水症状を引き起こし、入院治療が必要になることがあります。
食事や水分補給の不安定
1歳頃の赤ちゃんは、食事や水分の摂取がまだ安定していないことが多く、病気にかかると食事や水分補給が難しくなります。特に胃腸炎などで下痢や嘔吐が続くと、脱水症状が進行し、病院での点滴や入院が必要になることがあります。
4. 予防対策と早期対応の重要性
1歳児がかかりやすい病気やその入院リスクを減らすためには、予防策と早期の対応が重要です。
予防接種の実施
1歳を過ぎると、予防接種が増えます。定期接種や任意接種を適切に受けることで、感染症のリスクを減らすことができます。特にインフルエンザや麻疹風疹の予防接種は、入院を防ぐためにも欠かせません。
手洗いと衛生管理の徹底
1歳になると、手を口に持っていくことが増えます。風邪やウイルス感染を予防するためには、こまめな手洗いやおもちゃの消毒が効果的です。また、家族や周りの人も風邪やインフルエンザの予防を徹底しましょう。
早期の病院受診
風邪や発熱、食欲不振など、軽い症状でも早めに病院を受診することが大切です。体調が急変する前に医師の診断を受けることで、早期に適切な治療を受けられる可能性が高くなります。
5. まとめ:1歳の赤ちゃんを守るためにできること
1歳ごろは、赤ちゃんが病気にかかりやすく、重症化しやすい時期です。そのため、免疫力をサポートする予防接種や衛生管理、早期対応が大切です。また、何か異変を感じた時には早めに医師に相談することが、入院のリスクを減らすためにも重要です。
親としてできるだけの準備をし、赤ちゃんを守るために日々注意深く見守っていきましょう。病気の兆候を見逃さず、必要な対策を取ることで、元気な1歳の成長をサポートすることができます。